ヤフオクで買った壊れかけVTR250(W、初期型)の修理と整備の記録8回目。
分解したキャブレターを洗浄していきます。
前回の記事:キャブレターオーバーホール1(分解編)【VTR250レストアpart7】
キャブクリーナーとエンジンコンディショナー
最初にコメリのキャブレタークリーナーを使用したが、こびりついた汚れに対しては洗浄力が不十分だった。
ネットで調べてみるとエンジンコンディショナーの方が強力という情報が。そこで呉のエンジンコンディショナーを買ってみた。
本来はエンジンを掛けた状態で吸入させキャブやエンジンを洗浄する薬品だけど、分解洗浄にも使えるみたい。
なお、どちらの薬品もゴムやプラスチックを傷める。それら素材が使われている部品は取り外し金属部分のみに使用する。
エンジンコンディショナーで洗浄
ジェット類をパックに入れエンジンコンディショナーで漬け置き洗浄。
なお、エンジンコンディショナーは刺激の強い薬品なので取り扱い注意。保護メガネと薬品対応の手袋を付けたほうが良さそう。
さらに凄まじい刺激臭がする。アンモニアっぽい臭い。吸うと体に悪そうなので換気の良い所で作業する。あまりにも臭かったので塗装用に買った防毒マスクを使ってみた。
これなら臭いがしない。
噂通りエンジンコンディショナーは相当強力。黄色っぽいガム質が溶けてなくなった。こすらなくてもOK。
前述の通り本来はエアと一緒に吸入させて洗浄する薬品。ちょっと触れるだけで汚れを落とせる成分だから漬け込むと相当強力に効くのでしょう。
長時間漬け込むと金属でも傷みそうだからほどほどにしておいた。40分くらいでニードルにこびりついた汚れもしっかり取れた。
↓洗浄前のニードル
↓洗浄後
念の為ジェットの穴が塞がっていないか光にかざして確認した。
キャブ本体にもスプレーしてしばらく放置。(※下の写真では色々外し忘れてます。外す部品は前回の記事を参照。)
穴や筒状の部分にはノズルを差し込んで噴射。燃料の通り道を綺麗にしておきたい。
薬品で落ちない汚れは割り箸や爪楊枝でこすった。柔らかいブラシを使うのも良さそう。
汚れが取れたら部品に付着しているエンジンコンディショナーを落とす。ネット情報によるとパーツクリーナーよりキャブクリーナーを使ったほうが落としやすいようです。
なんか知らないけど薬品の相性があるみたい。
念の為キャブクリーナーもパーツクリーナーで落とし、ペーパータオルで拭き取って完了。
容器に残ったエンジンコンディショナー廃液は廃油処理箱でエンジンオイルと一緒に処分しようと思う。刺激の強い薬品なので下水に流すのはまずそう。
ネジ類のサビ落とし
本題から少し逸れるがサビたネジ類を綺麗にする。
タンクのサビ取りに使った薬品(AZのタンククリーナー)に漬け込むだけなので簡単。
タンク洗浄で使用済みの液だけど数回は使える。
一晩液に漬けたらサビは綺麗に落ちた。軽いサビならこすらなくてもいいから楽ですね。
ゴムパーツの保護
ゴム部品にラバープロテクタントをスプレーしてみた。
製品説明によると「ゴムに浸透して本来の弾力を保つとともに、表面にコート層を形成して劣化を防止します」とのこと。
スプレーしてしばらく置いたら表面がテカテカになっていい感じ。
ただ、既に劣化しているゴムを元通りにするほどの効果は無いみたい。劣化を防ぐ薬品だから仕方ないですね。
劣化してベタベタになっていたエアーカットバルブのゴムはやっぱりベタベタのまま。縮んで弾力を失っているバキュームピストンのゴムも直らない。
VTRの初期型は20年くらい前のモデルだし、これら部品は一度も交換されていないようなので経年劣化で寿命が来てる模様。
結局新品に交換することに。
ただエアーファンネルだけはあまり劣化していなかったので使い回すことができた。
部品の洗浄は完了。次回は組み立てです。