ヤフオクで買ったボロボロのVTR250(W、初期型)のレストア記録その5。
以前の記事で書いたように、引き取って自走で帰る途中2気筒のうち片方がダメになり、最終的にエンジンが掛からなくなりました。
関連記事:ヤフオクの現状販売バイクに乗って帰ったら途中で故障
原因は恐らくキャブレター。分解して清掃したいのですが、まずは車体からキャブを外さないといけません。
今回はキャブオーバーホール前の取り外し作業を紹介します。
キャブを外すまでが大変
オーバーホール以前にキャブレターを外すだけで一苦労。数多くの部品を外さないとキャブにたどり着けません。
某動画サイトで「VTRはネイキッドだから整備性が良い」と言っている人がいましたが、全然そんなことはないと感じました。
カウルで覆われていないのでぱっと見やりやすそうですが、実際には外から見えている部分にアクセスするだけでもかなりの遠回りが必要。
タンクを付けたままキャブを外せる車種もあるので、VTR250はネイキッドの中では整備性が悪いほうだと思います。
シート、タンクを外す
タンクを外したいのですが、そのためにはシートを外す必要があります。
シートはキーでロックを解除すれば外れ、タンクは3箇所のボルトを緩めれば外れます。ただしタンク下の燃料コックからホースが出ているのでそれらを抜く必要があります。
詳しい外し方はタンクサビ取りの記事に書いたのでそちらでどうぞ。
エアクリケースを外す
タンクを外したところにあるのがエアクリーナーケース。こいつの下にキャブがあるので取り外さないといけません。
プラスネジを緩めフタを外すとエアクリーナー本体が。黒くて汚い、かなり汚れてる。
フタを開けましたが、エアクリケースには色々な部品がつながっているのでそのままでは外せません。
エンジンにつながっているホースを外す
クリップをつまんで抜き取ります。
イグニッションコイル(リア側)を外す
六角ボルトを緩めて外します。
取れました。
なお、カプラーとプラグコード(赤いやつ)を抜くというやり方もあるようです。その場合エアクリケースにコイルが付いてきます。
ウィンカーリレーを外す
ゴムにはさんであるだけなのでかんたんに抜けます。
抜いた後。こんな感じのゴム↓
コードの束とつながっているツメを抜く
進行方向に向かって右の前側にあります。
つまんで押せば外せます。↓外したあとの穴
エアクリケースのネジを緩める
エレメントを外し、ケースを下のお皿に固定しているネジ4本を緩めます。
この段階ではまだ車体からケースを外すことが出来ません。フロント側のイグニッションコイルと線がつながっているからです。
イグニッションコイル(フロント)を外す
フロント側のイグニッションコイルは奥まったところにあって手が入りません。
まずプラグからキャップを抜き、エアクリケースをずらします。
これでイグニッションコイルのボルトを緩めることができ、ケースが外せます。
ケーブル類を外す
エアクリケースが外れたので次はキャブにつながっているケーブル類を外します。
スロットルケーブルを外す
車体の左側を見るとスロットルケーブルとキャブがつながっています。まずナットを緩めました。
次にタイコを抜き取ります。
スロットルケーブルが張っていると外しにくいので、緩む方向へハンドルを切っておきます。また、タイコがはまっている円盤を回すと外しやすいです。
外れました。
このやり方で外れない場合はハンドル右手側のスイッチボックスを分解して、そちら側のタイコを抜いておくと外しやすくなります。
チョークケーブルを外す
スロットルケーブルを外した所の上に付いているのがチョークケーブル。これを外します。
カバーを引っこ抜くと現れる六角ボルト状のパーツを緩めると外せます。
チョークケーブルは反対側(前バンク用キャブ)にもあるので同様に外します。
インシュレーター
次に触るのはキャブとエンジンをつないでいるインシュレーター。バンドがプラスネジで止まっているので緩めます。
ネジは前後2箇所に2本ずつ使われているので計4本緩めることになります。
ネジを全て緩めてからキャブ本体を引っ張ると外れます。
エンジンの穴にはゴミなどが入らないようフタをしておきます。ウエスやペーパータオルなどを詰めるのが良さそう。
今回はここまで、次はキャブのオーバーホールです。