【YB125SP】リアホイールをチューブレス用18インチに交換【後編】

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YB125SPのリアホイール交換記録の後編です。

前編はこちらから

おことわり:素人の整備記録ですので、誤った情報が含まれている場合があります。当記事を参照して作業される場合は自己責任でお願いします。

ホイールの比較

今回はYB125SPの純正ホイールを外したところから。

YB125SPのリアホイール(↑)は16インチ。これから取り付けるYBR125のホイール(↓)は18インチです。

サイズが違うので付かないんじゃないかと思ってしまいますが、ネット情報によれば加工なしで付くようです。基本的な構造は共通しているのでしょうね。

ホイールの見た目を比べると、YBRのほうがシュッとしていてスマートな印象。またYBのホイールは一部が銀色ですが、YBRのは全体が真っ黒です。

スプロケットの比較

スプロケット(ドリブン、リア側)の丁数も異なっています。YB125SPは43T、YBR125は45T。

ちなみにドライブ(フロント側)スプロケットは、両車種とも同じで14Tだそうです。

YBRのドリブンが45Tなのは、タイヤ径が大きい分、加速力を得るためローギアにする(=リアの丁数を増やす)必要があるからだと思います。

スプロケット周りの部品はまとめてスポッと簡単に抜けます。中に入っているのはハブダンパー(ゴム製)。

ブレーキシューの比較

スプロケットの反対側に付いているブレーキシュー関係の部品も外しました。

左がYBRの、右がYBのです。

YBRのほうが、ブレーキライニング(摩擦材)の付いている範囲が広いですね。ホイール径が大きい関係でしょうか?

中古ホイールのほうにはレバーを留めるネジが付いていなかったので移植。

ポン付け可能だが……

結論から書くと、YB125SPにYBR125の18インチリアホイールを取り付けることは可能でした。ネット情報の通り、特に加工も不要でポン付けできます。

ただしそれは、YBのスプロケットとYBRのタイヤサイズが純正状態の場合。筆者の場合は、どちらも純正状態ではなかったので問題が発生しました。

この章は少々特殊な事例の紹介です。興味のない方は取り付け作業の章まで読み飛ばしてください。

問題その1:ドライブスプロケ

筆者のYB125SPは、ドライブ(前側)スプロケットが15Tに変更されています。

その結果、YBRのドリブン(後側)スプロケット45Tだとチェーンの長さが足りませんでした。アジャスターを限界まで緩めても遊びがなく、パツパツの状態なので走行不能。

ドライブスプロケを純正の14Tに戻せば済む話ですが、行方不明になっておりすぐには見つかりそうにありません。

仕方ないのでドリブンにYBの43Tを使用。なお、スプロケを単体まで分解する必要はなく、くっついているパーツ丸ごとの交換が可能でした。ハブダンパーにそのまま差し込めばOK。

これで一応走行可能にはなりましたが、純正より最高速寄りのギア比(ハイギアード)のままリアタイヤ径が大きくなったため、極めて加速が悪くなりました。

発進時の半クラが非常に長く、実用的ではありません。これはすぐ直したい。

問題その2:ワイドタイヤ

前編で気づいた方もいるかも知れませんが、中古ホイールに付いていたタイヤはYBRの純正サイズではありません。

純正は「90/90-18」ですが、「100/90-18」が付いています。すなわち、純正より10mmほど幅が広い。

その結果、タイヤ側面がチェーンカバーに干渉します。

試走した際、ホイール周辺から「ゴーッ」という異音が発生。その時はタイヤ幅が原因だと気づけず、ブレーキシューなど色々交換してみたのですが、当然改善することはありません。

あれこれ確認して最後にタイヤサイズだと気づきましたよ……。かなり無駄な作業をしてしまいました。

原因が分かったのでチェーンカバーを凹ませてみたもののダメ。仕方ないのでディスクグラインダーでカットしました。

(※純正サイズのタイヤなら干渉しないので通常はカットしなくても大丈夫です。)

切り口にはサビ止め塗料を塗っておきました。

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これで干渉しなくなりましたが、タイヤ交換の際にはYBRの純正サイズに戻したい。個人的には、非力な原付二種をワイドタイヤ化することにメリットを感じないからです。

ホイール取り付け作業

ここから作業記録です。分解時に撮影した写真を参考にしつつ、部品を戻していきます。

アクスルシャフトを戻す

まずは、ホイールにスプロケ関連の部品とドラムブレーキ関連の部品をはめ込みます。(ブレーキダストが溜まっている場合は掃除しておきましょう。)

部品をはめ込んだら、ホイールをリアフェンダーの下(スイングアームの間)まで持っていき、進行方向に押し込んだ状態でチェーンをスプロケに引っ掛けます。

後方へ引いて、チェーンがしっかりスプロケに噛んでいることを確認。

カラー(筒状のやつ)やアジャスターを準備します。

カラーは左右で長さが違い、短いほうが左側用です。

アクスルシャフトが通っていない状態で、部品(↑)を一気に取り付けようとするとポロポロ落ちてやりにくいので、まずは進行方向左側のアジャスターから付けていきましょう。

グリスを塗ったアクスルシャフトを用意。スイングアームにアジャスターを付け穴の位置を合わせます。

そしてアジャスターにシャフトの先端だけ通し、次にカラーを入れます。こうすれば落ちにくい。

そしてホイールを少し持ち上げ、シャフトをホイールの穴に通します。

ここは若干難易度が高め。うまくホイールの穴に入らなかったり、穴の位置を探っているうちにカラーが落ちたりすることがあります。

材木に乗せる、足をホイールの下に入れ少し浮かせるなどして、高さを調整するとやりやすそう。

シャフトの先端がホイールの反対側まで通ったら、右側のカラー、アジャスターをセットして最後まで通しましょう。

シャフトのナットを仮締めします。チェーン調整があるのでまだ本締めはしません。手で回すだけ。シャフトがすっぽ抜けないようにする目的です。

ブレーキロッドを戻す

レバーにピンを通し(↓)、ブレーキロッドを取り付けます。

ロッドはブレーキペダルを押し下げると前に動くので、その状態でピンの穴と位置を合わせて戻しましょう。

ロッドにはワッシャーとバネが付きます。お忘れなきよう。

ここのナットも仮締め。後で調整します。

 

さらにトルクロッドのナットも仮締めしておきましょう。

チェーン調整

ナットを本締めしなかったは、チェーンの張りを調整するためです。

ホイール交換に関係なく、チェーン調整時にはアクスルシャフト、トルクロッド、ブレーキロッドのナットを緩めることになります。

チェーン調整はアジャスターのロックナットを緩め、ボルトを回すことで行います。

チェーンの遊び(たるみ)が、中央部で20~30mmになるよう調整しましょう。

(※遊びの量は車種によって異なります。この値はYBR125の英語版マニュアルによるもの。また、遊びを測定するチェーンの位置は、後輪のアクスルシャフトと前のスプロケの中間あたりです。要するにチェーンが一番大きく動ける部分。)

また調整の際は左右の目盛りが揃うようにします。

分かりづらいので拡大(↓)。アジャスターに凹みがあります。

この凹みがスイングアームに掘られている目盛りのどこを指しているか確認。左右で同じになるよう調整します。

遊びと左右の目盛りを確認したら、アジャスターのロックナットを締めましょう。

なお、ロックナットと一緒にボルトのほうも動いてしまうことがあるので、スパナ(レンチ)を二本使い、片方を押さえながら回すと良いでしょう。

ナットの本締め

アクスルシャフトとトルクロッドのナットを本締めします。

YBRのマニュアルによると、アクスルシャフトのナットの締め付けトルクは91Nm。トルクロッドのナットは19Nm。

ただしマニュアルではトルクロッドのナット形状が違い、スプリングワッシャーを使用しているようです。したがって締め付けトルクが異なる可能性もあるので注意。

筆者はトルクレンチを使わず感覚で締めました。ここはオイルパンのドレンボルトなどとは違って、多少強めに締めても部品を壊す心配はなさそうなので。

足でレンチを踏んだりしない限りは大丈夫だと思います。

トルクロッドの割りピン

割りピンは基本的に使い捨て。再利用しないほうがいいようです。筆者の場合は外す時に崩壊したので、そもそも再利用不可でした。

VTR250用に買った「1.6×12」とサイズを比べてみます(↓)。

若干小さい気がするので、同じくVTR用の「2.0×15」も並べて比較(↓)。

「2.0×15」のほうも問題なくボルトの穴を通りました。見た目は純正より少し大きいですが、「2.0×15」を使います。太いほうが外れにくそうなので。

割りピンは穴の上から通し、折り曲げることで抜け止めになります。

割りピンの純正品番とサイズ

この割りピンの純正品番は「91402–20012」。サイズはパーツリストに記されていませんが、ハイフンの後の数字から読み取れるようです。

「91402–20012」の場合、2.0(呼び径)×12(長さ)mm を意味しているらしい。

実在する他の品番だと、

「91490-20015」は、2.0×15

「91490-25020」は、2.5×20 という意味。

よって、なるべく純正に近いサイズを使うのならば、呼び径2.0で長さが12以上のものを選ぶのが良いと思います。長さはペンチなどでカットして調整可能。

なお、割りピンの呼び径は実際の太さではなく、使える穴の直径を基準に定められているそうです。

リアブレーキ調整

ブレーキロッドのナットを締め込んでいき、ブレーキの効き具合を調整します。

緩すぎるとブレーキが効きません。締め過ぎると常時ブレーキが掛かった状態になったり、ペダルに少し触れただけで強力なブレーキが掛かったりするので危険。ちょうどいい位置を探りましょう。

ナット調整後には忘れずブレーキランプ点灯タイミングの調整もしましょう。これをしないと、ブレーキを掛けてもランプが点灯しないおそれがあります。

やり方ですが、ブレーキペダルの根本付近から上に伸びている細い棒を辿っていくとバネがあり、その上にある樹脂製ナットを回せば調整できます。

(注意:ブレーキの整備ミスは事故に直結します。自信のない場合は経験者に見てもらう、お金を払って整備士さんに任せるなどして身を守ってください。)

チェーンカバーなどの取り付け

一番最初に外したスプロケカバーとチェーンカバーを取り付けましょう。これでホイール交換作業は一通り完了です。

今後の計画

ホイールの交換はできましたが、まだ完全な状態ではありません。18インチにこのギア比だと加速が悪く乗りにくいのでスプロケットの変更をしたいです。

あとはサイドスタンドの交換。純正よりホイールが大きくなった結果、サイドスタンド使用時の車体傾きが極端になりました。現状はスタンドの下に木切れを挟んで傾きを抑えていますが、長いものに交換したいです。

タイヤも限界が近いので少し走ったら交換ですね。

 

※おことわり:あくまで筆者がこう作業したという記録です。正しい手順であることを保証できません。この記事を見て作業をされる場合は自己責任でお願いします。

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