道路に落ちていた釘を踏んでしまい、YB125SPのリアタイヤがパンクしました。いい機会なので、出先での修理が簡単なチューブレスタイヤに変えます。
ただし、YBの純正ホイールのままではチューブレスは取り付けられません。そこで、チューブレスに対応したYBR125の18インチホイールを入手し交換します。
今回は前編。ホイールを取り外すところまでの記録です。
おことわり:素人の整備記録ですので、誤った情報が含まれている場合があります。当記事を参照して作業される場合は自己責任でお願いします。
釘を踏んでパンク
周囲に田畑が広がる空いた道を気持ちよく走っていると、突然リアタイヤに大きな抵抗を感じました。
これはおかしいと思い、すぐにスピードを落とし脇道に停車。タイヤを見てみると、グッサリ釘が刺さっていました……。
それにしても真っ直ぐ綺麗に刺さるものですね!
どこかで読んだ話によると、後輪のタイヤがパンクしやすいのは、前輪で跳ね上げた釘が立って後輪でそれを踏んづけるからだとか。
確かに、道に落ちている釘は普通寝ているはずなので、ただ踏んだだけでは真っ直ぐ刺さることはなさそうですね。
YB125SPは前後ともチューブタイヤなので、釘などが刺さるとすぐに空気が抜け走行不能になります。チューブはそこが怖い。
釘を抜いてみました。樹脂製のワッシャー的なものが入ってます。どこに使う釘なのかな?
なおチューブレスタイヤの場合は釘を抜かないほうが良いらしい。刺さったままにしておけば空気の抜けるスピードがゆっくりなので、自走でバイク店や自宅にたどり着ける可能性があるそうです。
やっぱりチューブレスのほうが便利ですね。チューブタイヤの場合自走はまず無理ですし、出先での修理も大変。修理方法自体は自転車と同じですが、バイクのタイヤはサイズが大きいですからね。正直やりたくないです。
チューブレス用ホイールを購入
パンクしたYBを自宅まで運ぶことはできました。問題はどうやって直すかです。
新車購入時から一度もタイヤを変えていないので、チューブの補修だけで済ませず、タイヤとチューブを丸ごと新品に交換しようとも考えました。VTR250の時のようにホイールを外して大手バイク用品店に持ち込めば、比較的安い工賃で交換してもらうことも可能です。
ただ、せっかく交換してもチューブタイヤのままでは同じ事態を繰り返すことになりそう。パンクする度にレッカーは面倒なのでこの機会にチューブレスにしておきたい。
とはいえYBのホイールはチューブタイヤ用。そのままチューブレスタイヤを取り付けることはできません。
バルブ変更などでチューブレス対応に改造している方もいるようですが、筆者にはちゃんと改造できる自信がありません。改造に失敗して空気が抜けたり、タイヤが外れたりするのは怖い。
そういうわけで、ホイールごとチューブレス対応のものに交換することにしました。ネット情報によると、YBR125の18インチリアホイールがポン付けが可能らしい。
ネットオークションに出品されていた中古品をダメ元で購入してみました。ただ、YBR125は年式やモデルによって細かい仕様が異なっているらしく、運が悪いと付かないかもしれないのでビクビクです。一応写真でチューブレスであることは確認しましたけどね……。
届いたホイールがこれ(↓)。
この写真には写っていませんが、スプロケ、ハブダンパー、ドラムブレーキなど一式が付属していました。
付いているタイヤは、ダンロップ製「TT900GP 100/90-18」。しっかりチューブレスと記されています。
製造年週を見てみると……
「0420」すなわち、2020年の4週目製造ということ。意外に新しいですね。
溝は、場所にもよりますが1~2mm程度でした。
スリップサイン(バイクの場合0.8mm)は出ていないのでまだ使うことはできますが、そろそろ交換を考えたほうがいい状態です。詰め物でパンクを補修した形跡もありましたし。
ホイール交換作業
溝がギリギリなので先にタイヤを取り替えることも考えたのですが、万一このホイールがYBで使えなかった場合、新品のタイヤが無駄になってしまいます。
そこで、ひとまずこのまま取り付け、問題なく走れるか確認することにしました。
タイヤ交換の際には再びバラすことになるので、今のうちに変えておいたほうが面倒はないのですけどね。仕方ないです。
チェーン周りの分解
ホイールを外すためには、チェーンとブレーキ周りの分解が必要です。
まず、チェーンカバーとスプロケットカバーを外します。ネジを緩めるだけなので特に難しくはありません。
さらに、チェーンの張り調整用のボルト(チェーンプーラーアジャスティングボルト)を緩めておきます。
なお、このボルトはプラスドライバー対応ですが、回すのに比較的大きな力が必要なので舐めるおそれがあります。もし固い場合は、六角レンチやソケットレンチを使った方が良いかもしれません。
ブレーキ周りの分解
次にドラムブレーキの付いている側へ移動。
ブレーキドラムとトルクロッド(テンションバー)をつないでいるボルトの割りピンを抜きます。
なお割りピンは原則使い捨てなので新品の用意が必要。純正品番は「91402–20012」ですが、サイズが合う汎用品で十分でしょう。
そもそも輸入車なのでこの番号で注文して買えるか不明です。
筆者はVTR250用に買った「2.0×15」を使いました。下の写真右側の「1.6×12」は若干小さいかも。
割りピンを抜くとナットが緩められるようになります。六角レンチなどで外しましょう。
次はブレーキロッドを外します。YBR125英語版マニュアルの図解が分かりやすい。この順番に外していきます。
まずブレーキ調整用ナット(アジャスティングナット)を外します。
14mmのメガネレンチを使用。ちなみに緩めるとバネによってレバーが少しずつせり出してきます。
ここのナットは特殊な形をしていますね。
ブレーキロッドを抜きましょう。ブレーキペダルを押し下げると抜けます。
外したバネ、ワッシャー、ピンを紛失しないよう注意。
最後にブレーキ側のチェーン調整ボルトを緩めます。
アクスルシャフトを抜く準備
アクスルシャフトの固定ナットを緩めます。この段階では完全に外してしまわず、手で回せるところまで緩めるだけでもいいです。
使用するメガネレンチのサイズは、ナット側が19mm、アクスルシャフト側が17mmです。ナットが緩んでくるとシャフトが空回りするようになるので二本同時に使って緩めましょう。
後輪を浮かせる
ホイールを外すために後輪を浮かせます。
筆者のYBは、パニアケースやホムセン箱を付けている関係で後ろが重くなっており、センタースタンドを立てると前輪が上がり後輪は接地します。(純正状態ではセンタースタンドで後輪が浮いていたはず。)
そこでまず、ハンドルやタンクのあたりに重りになるものを引っ掛け前を重くします。さらに、フロントホイールの隙間に材木を通し、その上に重りになるものを置きました。
これはおすすめできないやり方ですけどね。ホイールが傷つくおそれがありますし、バランスを崩し事故を招く危険性もあります。本来はメンテナンススタンドを使うべきだと思います。
ホイールを外す
後輪が浮いたらアクスルシャフトのナットを外します。そしてシャフトを抜きます。タイヤと地面の隙間に薄い材木などを挟んでおくと作業しやすいかもしれません。
抜いたシャフトは砂やチリが付着しないように保管。
シャフトを抜くとカラーなども取れます。
アクスルシャフトが抜けたら、ホイールを進行方向に押します。チェーンが緩みます。
緩んだチェーンをスプロケから外し、邪魔にならないよう横にずらしてスイングアームの端に引っ掛けておきます。
この状態でホイールを後方へ引っ張れば外れます。
今回はここまで。次回はYBR125用18インチホイールの取り付け作業です。