N-WGN(JH1)にドライブレコーダー取り付けた記録の後編です。
◆前編はこちら:【N-WGN(JH1)】ドライブレコーダー取り付け【前編】
おことわり:素人の作業記録です。内容に誤りがあるかもしれません。当記事を見て作業される場合は自己責任でお願いします。
ヒューズ電源の取り付け
前編は電源を取るヒューズを決めたところで終わりました。後編はヒューズ電源の取り付けから始めます。
「アクセサリーソケット」の20Aヒューズを抜きます。ヒューズの配置はグレード・オプションによって異なるので、実車のシールなどで確認してください。
筆者はペンチを使って抜いた際、ヒューズボックスに傷を付けてしまいました。心配な方は専用のヒューズ抜きを使ったほうがいいかも……。
次に、検電テスターを使用し電源が来ている側(プラス)を調べます。
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検電テスターのクリップをボディアース(今回はドアヒンジのボルト ↓)につなぎ、ACC電源をON。
テスターの尖った側を、ヒューズ穴の金属部分に当てます。赤く光る方がプラスです。今回は右側で光りました。
プラスのチェックが必要なのは、ヒューズ電源に取り付ける向きがあるからです。ヒューズ電源は、配線の出ている側がプラスです(↓)
今回使用するのは低背ヒューズ電源の20A用。必ず外したヒューズと同じアンペア(A)数のものを使いましょう。
エーモン 低背ヒューズ電源 DC12V・120W/DC24V・240W 20Aヒューズ差替用 E579(Amazon)
この製品で取り出せる電流は10Aまで。オーバーしないよう管ヒューズが付いていますが、今回使うドラレコの消費電力は最大2.8Wなので余裕です(12Vなので0.3A未満)。
配線の出ている側がプラスになるよう差し込みましょう。
電源ソケットの加工
次に、増設用の電源ソケットを加工します。
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このソケットは車に内蔵されているアクセサリーソケットと同サイズ。ドラレコ電源ケーブルのプラグを差し込めます。
なお、電源プラグには変圧器としての役割があります。ドラレコ本体はDC5Vで動くので、バッテリーの12V(または24V)を5Vまで降圧しています。
したがって、プラグを切り取って直接電源とつないではいけません。電圧が高すぎるためドラレコはまともに動かないでしょうし、故障するおそれがあります。
少々場所を取りますが、ソケットを使って接続しましょう。ソケットから出ている線のうち、プラスはヒューズ電源、マイナスはボディアースにつなぎます。
では、実際にソケットの配線を加工していきましょう。
配線のプラス側にオスのギボシを、マイナス側にクワ型端子を圧着します。なお、黒に白が入っている線がプラス、黒単色の線がマイナスです。
助手席側から配線を回す
加工は終わったので、あとはソケットの線をヒューズ電源とボディアースにつなげばOK
……なのですが、ソケットをグローブボックスに収納したいので、まだつなぎません。先にソケットの配線を助手席側から運転席側へ通します。
ソケットが太いため、運転席側から助手席へ通すのは大変だからです。
あらかじめソケットを助手席の方へ置いておき、配線をダッシュボードの裏側を通し、運転席足元のヒューズボックス付近まで持っていきます。
配線ガイドを利用するとやりやすいと思います。
筆者は専用の道具を持っていなかったので、太めの針金に養生テープで配線を貼り付け通しました。
グローブボックスは、左右両側を内側に押し込めばロックが外れ手前に倒れこみます(↓)
これでダッシュボード裏へアクセス可能に。
ソケット電源と接続
ソケットの配線がヒューズボックスまで到達したら、ギボシ(オス)をヒューズ電源のギボシ(メス)と接続。クワ型端子はボディアースと接続します。
この車の場合、ヒューズボックス横のボルトがボディアースになっていました。ボルトを少し緩め、挟んでから共締めします。
配線は結束バンドなどでしっかりと固定しましょう。走行中に足元へ垂れてきてブレーキやアクセル操作に支障が出ると危険です。
配線止めテープ、配線止め金具などを使うのも良いでしょう。
助手席から天井裏へ配線
これまでの作業で、ソケットまで電気が来るようになりました。次は、助手席の足元にあるソケットからドラレコ本体までの配線作業です。
ドラレコ付属の電源コードを、助手席側のAピラーを経由して天井裏へ回します。
ちなみにヒューズボックスは運転席の足元にあるため、運転席側のAピラーを経由したほうが配線の距離は短くなります。しかしながら今回は、ソケットをグローブボックスに収納するため、あえて遠回りの配線をします。
Aピラーを外す
Aピラーを外し、裏側に電源コードを通します。そうすれば配線が目につかないので、取り付け前と変わらないスッキリした見た目が維持できます。
まずは助手席のドアを開け、ウェザーストリップのゴムを優しく引っ張って外しましょう。するとピラーとの間に隙間ができます。
次に内装剥がしなどを使いつつ、ピラーを引っ張るのですが、サイドエアバッグ搭載車の場合は外し方が独特です。ただ引っ張るだけでは途中までしか外れません。
エアバッグが作動した際ピラーが搭乗者の方へ飛んで行かないよう、途中で引っかかる仕組みになっているからです。
ピラーは二種類のピンで固定されており、片方は引っ張るだけで外せるものの、もう片方は特殊な形状なので普通には外せません。
では、どのように外すのか。外した後の写真を使って説明します。
これはピラーの裏面の写真(↓)赤いピンの付いている方が上(天井側)、緑の方が下(ダッシュボード側)です。
緑は単純な形状のクリップなので力技でも外せます。
筆者が作業した際には、ピラーを引っ張ったら一緒に抜けました。なお、溝に沿ってピラーを動かすと、ピンを車体に残して外すことも可能らしい(↓)。
一方の赤はこんな感じ(↓)。ピラーの溝に深くはまっていますし、黒い部分はツメで車体にロックされているため、車内の方へ引っ張っても外すことはできません。
ですが、緑のピンが外れた状態で、ピラーを上方(天井側)にスライドさせれば外せます。
赤いピンは車体に残るので、黒い部分をつまんで外しましょう。
なお、ピンの外し方は車種・年式によって異なります。ひねって外すタイプもあるようです。
ピラー裏に配線
ピラーを外せたので、助手席の足元(グローブボックスのあたり)から、コードを通します。
コードはピラー裏の既存配線に沿わせて固定しました。ピラーの最上部まで行ったら天井裏に入ります。
ドラレコ本体の取り付け
ドラレコ本体は、付属の両面テープでフロントガラスに貼り付けるのですが、取り付け位置は法律で決められています。
フロントガラスの高さの上縁から20%以内、あるいは運転席から見てルームミラーの陰になる位置に付けなければなりません。
(※より詳細な条件についてはドラレコの説明書などを参照)
また、レンズ部分がワイパーの拭き取り範囲に入るようにします。これは雨が降った際、カメラの視界を確保するためだと思われます。
取り付ける位置が決まったら、ガラス面の油分を除去します。油分やゴミが付いていると両面テープの粘着力が下がるからです。
パーツクリーナーやシリコンオフを噴いて拭き取るのがよいでしょう。
ドラレコ本体を電源と接続
ドラレコ本体の取り付けが完了したら、天井裏に通した電源コードと接続します。
ソケットやヒューズ電源がしっかり接続されていることを確認してからACCをONにし、ドラレコの動作確認をしましょう。
後始末と配線の音対策
ドラレコが問題なく作動することが確認できたら、配線の整理をします。たるみを無くしたり、余っている線を結束バンドでまとめたりという作業です。
配線にクッションハーネステープなどを巻いておけば、車体が振動した際にカタカタ音が出るのを防げます。
ソケットは、異音対策としてクッション材でぐるぐる巻きにしておきました。
配線の整理が完了したらピラーを閉じます。両方のピンをピラーにはめた状態で、ボディに押し込めばOK。
これでドラレコ取付作業は完了です。
おわりに
配線を隠す方法でドラレコを取り付けることができました。手間は掛かりましたが、スッキリした見た目が維持できたので満足です。
個人的に難関だったのはAピラーを外すところ。まず、車種によってピンの固定方法が違うので情報収集が必要でした。同じN-WGNでも、現行のJH3/4と初代のJH1/2では固定方法が異なるようです。
さらに、外し方を解説してくれているサイトを見つけても、初めての作業なので勝手が分かりません。
サイドエアバッグを誤爆させたり、ピラーの部品を壊したりしないかとビクビクしながらやりました。一度やって仕組みが分かってしまえば簡単なのですけどね。
なにはともあれ、無事に取り付けできて良かったです。