鳥との衝突で砕けたN-WGN(JH1)のヘッドライトユニットを交換した話です。この記事はpart1。バンパーを外したところまで書いています。
何かに衝突
夜中の高速道路を走っていると、突如「ドン」という衝撃を感じました。直前に白い玉のようなものが見えた気がしましたが、何がぶつかったのか分かりません。
SAに停車してフロントを確認すると、ヘッドライトユニット上面にヒビが入り、内側のリフレクターはバキバキに砕けていました。
暗いところで撮ったスマホ写真なので分かりづらいかも。ヒビの位置をオレンジ色で塗りました(↓)
後で撮った写真ですが、内側はこんな感じ(↓)
もし衝突した物体が危険な物だったら後続車にも被害が出かねないため、道路緊急ダイヤル(#9910)に連絡。指示に従い警察にも連絡し、現場と車両の確認をしてもらいました。
現場付近には鳥の死骸があったとのこと。よく見るとヘッドライトには羽毛らしきものが付着しています。どうも鳥に当たったらしい。
損傷を受けたヘッドライトユニットですが、前照灯とウィンカーは問題なく点灯するため、自走で帰って構わないと言われました。ちなみに車両保険の請求に必要な交通事故証明書は後日発行できるようです。
帰宅後PCでドラレコ映像をくまなく確認すると、道の脇からカモらしき鳥が飛んでくる様子が映っていました。ヘッドライトの光に照らされ白い玉に見えたんですね。
バードストライクといえば飛行機と衝突するイメージですが、車にぶつかることもあるとは。可哀想ですが避けようがないです……。
ちなみにカモは基本的に夜行性なんですって。昼間は水の上などで休んで、夜にエサを取りに出かけるようです。つまり夜のほうがぶつかりやすいということ。
修理見積もり
後日ディーラーに行って修理の見積もりを取りました。部品代と工賃合わせて約65,000円でした。結構高い。
ヘッドライトはアッセンブリーで注文するしかなく、これだけで約5万円します。中古を探してもらいましたが見つかりませんでした。
さらに、ボンネットの一部が凹んでいることが判明。板金修理だと8万円程度、交換だと10万円以上掛かるそうです。
合計で15万程度必要。これは比較的高いと言われるディーラーの見積もりなので、一般の整備工場なら多少安くなるかも知れませんが、それでも10万程度は掛かりそう。
ちなみに動物との衝突は自損事故(単独事故)扱い。車両保険に入っていても、エコノミー型ではカバーされない場合が多いです。
それ以前に筆者は車両保険を外しているので自腹修理するしかありません。少しでも安く上げたいので自分で直すことに。
部品の確保
板金はとりあえず後回し。ヘッドライトユニットの交換から始めます。新品は高額(約5万円)なので中古を探します。
ディーラーの言う「中古部品を見つけられなかった」というのは、あくまでディーラーが正規に手配できる範囲にはなかったという意味。幸いヤフオクにはN-WGN用の中古ヘッドライトユニットが多数出品されていました。
リスクはありますが、ネット上の個人売買でいいなら入手は難しくないようです。
なお、N-WGN(JH1)用のヘッドライトユニットには、複数のタイプが存在します。年式やグレードに応じて複数の異なるヘッドライトユニットが使われているため、間違えないよう注意。部品番号を特定してから買うのが安心だと思います。
今回欲しいのは、ロービームがHID、ポジションランプが一体型LEDのタイプ。左用の部品番号は「33151T6G921」でした。
薄い擦り傷が入っているだけで他の状態は良いものを発見。送料含めて約9千円で入手できました。これだけで約4万円の節約に。
ガスケット類は純正部品を新品で購入。部品番号は後述します。
交換の流れ
ヘッドライトユニットを外すためには、バンパーとグリルを外す必要があります。単独で外せない構造になっているのでかなり面倒。
「バンパーを外す」
↓
「グリルを外す」
↓
「砕けたヘッドライトユニットを外す」
↓
「中古ヘッドライトユニットを付ける」
↓
「グリルを付ける」
↓
「バンパーを付ける」
というのが交換の流れになります。結構大掛かり。作業途中の状態では公道を走れないので、まとまった時間がある時にやるのが良さそう。
バンパーを外す
ここから作業記録。まずはバンパー外しから。
養生
バンパーの縁に養生テープを貼ります。取り外し時に傷がつかないようにするためです。ボディやヘッドライトとのつなぎ目あたりに貼りました。
壊れたヘッドライトの方はバンパーとの隙間が大きくなっている気が……。
ねじを外す
次に、タイヤハウス内に隠れているプラスねじを外します。非常に分かりにくいところにあります。
バンパーとボディ(金属部分)のつなぎ目付近ですが、奥まっていて見づらい。写真を撮るのも難しかったです。
タイヤとのスペースが狭く通常の工具は入らないので、短いドライバーや小型のラチェットレンチなどで緩めます。
ねじが固く、いきなりドライバーだとなめそうだったので、ラチェットで少し緩めてからドライバーを使いました。
左側(↓)
左右両方のねじが外れたら、バンパー底面のクリップを外します。地面との間隔が狭く作業がしにくかったのでカースロープに上げました。
関連記事:カースロープを使ってオイルとフィルターを交換【N-WGN(JH1)】
クリップを外す
バンパー底面にはクリップが6個ありますが、1個外さなくていいのがあります。中央付近にある、ゴム部品とバンパーをつないでいるだけのクリップはつけっぱなしでOK。
バンパーを外した後、上側から見た状態(↓)
それ以外のクリップは外します。運転席側、助手席側の2個ずつと、中央付近の1個です(↓)
内張り剥がし工具を2種類用意しましたが、この車のクリップには微妙にサイズが合っていない感じでした。外すことはできましたけどね(持ち手が赤い方を使用)
クリップは、内側の丸い部分の隙間に工具を入れ引き出すと、ツメが引っ込んで外れるようになっています(↓)
なお、バンパー下のクリップは砂を噛み込んでいてスムーズに外れてくれませんでした。再利用しないので力づくで外しましたが、ネット情報によれば水や潤滑剤をかけると外しやすくなるようです。
次に、ナンバープレートの裏のクリップを外します。ボルトを緩めてナンバープレートを外しましょう。
このボルトはプラスドライバーでも外せますが、固着していてネジ山をナメる危険性があるのでメガネレンチやソケットレンチを使用するのがおすすめです。
ナンバープレート裏のクリップは他のより簡単に外せました。地面から離れているおかげか砂を噛んでおらず、きれいな状態でした。
側面のツメを外す
バンパーとボディ(金属部分)をつないでいるツメを外していきます。
なおこれ、力づくでやるとツメを引っ掛けている部分が割れるらしいです。こわい。
いちおう壊さずに外せたのですが、やり方を文章で伝えるのが難しい。下から手を入れて、ボディ側に向けて斜め上方向の力を加えつつ、手前に引く感じと言えばいいのかな?
一気に引かずグニグニと少しずつ力をかけていったらスポンと外れました。
なお、これが正しい外し方かどうか分からないです。当記事を見て作業される場合は自己責任でお願いします。
反対側も外しましょう。ちなみにツメはこんな感じ(↓)
前面のツメを外す
ここまで沢山のクリップやツメを外してきましたが、まだバンパーは外れません。次は前面のツメを外します。
ヘッドライト寄りに左右一箇所ずつ。中央に6箇所。計8箇所を外す必要があります。
ボンネットを開けて、左側の3つのツメを上から見てみましょう。
バンパー側の白い部品が上に、黒いツメが下にあります。
言い換えると、バンパー側の輪状の部品が上からツメに引っかかっている構造です。
というわけで、バンパー全体に上方向の力をかけておくと、すこしツメを下に押すだけで簡単にロックが外れ引き抜くことができます。
こんな感じに外れます(↓)
なお、他のツメは上から見えません。ラジエーターの手前あたりから手を入れて探りました。外し方は同じです。バンパーに上方向の力を掛けつつ、指や内張り剥がしでツメを押してやればOK
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ちなみに筆者は指で探りつつ押して外したので、指先が痛くなりました。
最後にヘッドライト付近の2箇所(左右1箇所ずつ)のツメを解除します。ここには苦戦しました。指を突っ込む隙間がないですし……。
色々やってみた結果、マイナスドライバーを養生して隙間に突っ込んだら外せました。
これでツメを押し下げつつバンパーを引き出します。
なお、樹脂製の薄い内張り剥がし工具があれば、そっちを使ったほうがいいと思います。養生しているとはいえ、金属工具は傷をつけるリスクがあるので。
なお、外した部分のツメはこんな感じになっています(↓)
反対側のライト付近のツメも解除したら、いよいよバンパーを外せます。
傷がつかないようシートなどを敷いておくのがよいと思います。
バンパーに隠れている部分が結構さびていました。塩カルのせいかな?
組み立て前にサビの処理をしておこうと思います。
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今回はここまで、次の記事に続きます。