カースロープを使ってオイルとフィルターを交換【N-WGN(JH1)】

クルマ

N-WGN(JH1)のオイル&フィルター交換を、カースロープを使用して行いました。

オイル交換については何度か書いていますが、カースロープを使うのは今回が初めて。この記事には、オイル交換作業記録のほか、スロープ購入に至った経緯や使い勝手などを書きました。

なお、以前の記事と重複する部分は簡単な説明に留めます。

カースロープ購入の経緯

これまで下抜きオイル交換をする際には、材木を並べ、その上に前輪を乗り上げる形で車体を浮かせていました。

この方法はジャッキアップしてウマに乗せるより手軽ですし、ウマが倒れて下敷きになる危険もありません。

ただそれ以前に、この車はフロントバンパーと地面の間隔が狭く、前輪を何かに乗せないとフロアジャッキが入りません。

「材木に乗せる→ジャッキを使う」というのは二度手間なので、材木に乗せるだけで交換するほうが楽でした。

ただ、材木では十分な高さが稼げず、狭い空間に手を突っ込んで作業することになります。作業性はイマイチ。

この状況を改善するため、材木をさらに重ねるとか、もっと厚みのある材木を買うことも検討しました。しかしながら、コストや使い勝手を考慮すると、既製品のカースロープを買ったほうがマシという結論に至ります。

カースロープ選び

ネットで手頃なスロープを探すことに。

条件は、1万円程度で購入でき、適度な大きさがあり乗せやすいもの。金属製は頑丈ですが、保管や持ち運びが大変なので除外。樹脂製から選択しました。

なお、カースロープをオイル交換に使う場合は、しっかり高さが確保できるものを選ぶのがよいでしょう。

というのもカースロープには、ローダウン車のジャッキアップ補助が目的の、リフト量が少ない製品が存在するからです。

そのようなスロープは比較的安価ですが、車体を少ししか上げることができません。オイル交換には使いづらそう。正直、これまでの材木と大差ないと思います。

まあ、車高やオイルパンの位置は車種によって異なるため、低いスロープで問題なく作業できる場合もあるかもしれませんけどね。世の中には、車高が高くスロープやジャッキ無しでオイル交換できる車もあるようですし。

とはいえ、この車(N-WGN JH1)の場合は、リフト量が多いもののほうが使いやすいと判断しました。

購入したスロープ

Amazonには謎の中華メーカー製スロープが大量に出品されていますが、品質に少々不安を感じます。

安全に関わるものなので、国内ショップが販売しているものから選びました。

候補となったのは、

どれも1万円前後で購入できます(※2022年9月時点)。リフト量も160mm または 170mmなので、オイル交換に十分な高さが確保できそう。外観は以下の通り。

アストロ一体型(↓)

アストロ分割式(↓)

ミナト一体型(↓)

最終的に筆者が選んだのは、「ミナト ワイド型 カースロープ 2個セット PCR-2.5A-2P」。3つの中では値段が一番安かったですし、幅が330mmと他のより少し広いです。

耐荷重も2.5t(ペア使用時)なので、軽自動車には十分以上のスペックでしょう。

ところで、上のアストロ製スロープ2種にはあまり違いがないように見えますが、スペックをよく読むと意外に大きな差があったので要注意。

分割式のほうは耐荷重が結構小さいです。軽い車以外では使えません。一体型が耐荷重2.0t(ペア使用時)なのに対し、分割式は1.2tと少々頼りない感じ。

1.2tというのは、軽自動車なら大抵は大丈夫だと思いますが、コンパクトカーではギリギリのライン。車種によってはオーバーするかもしれません。

車両重量を確認してから使わないと危険です。下手をすれば割れて事故を招きます。

車両重量の全てが前輪に掛かる訳ではないとはいえ、もしものことを考えると、耐荷重に余裕のある製品を使うのが良さそう。最低でも、耐荷重が車両重量より大きいものを選びたい。

分割した所でそこまでコンパクトになるわけではないですし、個人的には、耐荷重の大きい一体型のほうが無難だと思います。安全第一。

なお、今回取り上げたカースロープはほんの一部です。オイル交換時期を少し過ぎていたので早く買いたいと思い、検索結果を流し見して目についた製品のみを比較しました。

余裕がある場合は、色々なメーカーの製品を見比べてみると面白いかもしれません。

スロープの外観

製品の外観を見ていきます。長いダンボールに入って届きました。

そこそこ大きさがあります。寸法は、幅330 × 奥行900 × 高さ220mm。

なお、写真だと取れていますが、先端に滑り止めのゴムが付きます(↓)

立てるとこんな感じ(↓)

分割式ではないのでかさばるものの、立てて保管すればそこまで邪魔にはならなさそう。置き場所がないかも…と心配していたけど大丈夫でした。よかったよかった。

使ってみる

実際にN-WGN(JH1)で使ってみた感想を書きます。この車はバンパーが比較的低めなので、こすらないか少しだけ心配していましたが、問題なく登れました。

ただ、登る際には少々シビアな操作が必要です。傾斜が急なため、ある程度アクセルを踏み込まないと登りません。しかし、勢いを付け過ぎるとスロープから飛び出してしまう危険が……。

一応、先端はストッパーのような形状になっているのですが、アクセルを踏みすぎると簡単に乗り越えてしまいそう。

これはちょっと怖い。ギアを「D」ではなく「L」に入れるなどして、少しずつジワジワ登るのがいいのかも。

あと、可能であれば、スロープの前にコンクリートブロックなど重いものを置いたほうがよさそう。スロープがタイヤの力で動くのを防いでくれるので、より安全に登れると思います。

 

このスロープは、軽自動車に使用する場合、サイズにかなりの余裕があります。ワイド型なので、軽のタイヤ(155/65R14)には大きすぎるくらい(↓)

これだけ幅があると安心感が違います。これまで使っていた材木はギリギリの幅でした。

登った後は、しっかりサイドブレーキをかけ、後輪に車輪止め(タイヤストッパー)を噛ませましょう。


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このスロープを使えば車体をそこそこの高さまで上げられます。オイル交換だけではなく、下回りのメンテにも使えそう。

オイル交換

ここからはカースロープを用いたオイル交換の記録。材木で上げていた頃よりスペースが広くなったため、かなり作業がやりやすかったです。

オイルパンのドレンボルトとオイルフィルター(↓)結構汚れてますね…。

オイル抜き

まずはオイル受け皿を置き、ドレンボルトを外して古いオイルを抜きます。

今回もドレンボルトが固く、人力では緩められそうになかったので、電動インパクトドライバーを使いしました。

ただ、力の加減を間違え一気にボルト外してしまい、すごい勢いでオイルがドバー。インパクトがベトベトに……。これ、やっぱり長いレンチを使って人力で緩めたほうがよかったのかも。


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この工具は前から持っていたのですが、狭くて使えなかったんですよね。スロープで余裕ができたので使えばよかった。

フィルター外し

とりあえずオイルが出てこなくなるまで放置。出が悪くなってきたので、オイル注入口のフタを開けたものの、勢いはさほど変わらず。

ドレンから抜ける分は抜けたと思われるので、オイルフィルターを外します。内寸64mmのカップ型オイルフィルターレンチを使用。


京都機械工具(KTC) カップ型オイルフィルターレンチ AVSA-064(Amazon)

ここも固かったら嫌だなぁーと思っていたけど、手作業で問題なく外せました。

よく考えれば、オイルフィルターの締め付けトルクはドレンボルトの約1/4なので、同じように固いということはないですね。

オイルフィルターの方の穴からも、オイルはしっかり出てくるので注意。

出終わったら、パーツクリーナーとウエスで清掃します。オイルの勢いが弱くなると側面に垂れて汚くなるんですよねぇ…。

フィルターの取り付け

オイルフィルターはHAMPのものを使用。純正部品とは別ですが、Hondaのブランドです。

取り付け前に、ゴムのパッキン(ガスケット)にオイルを塗布しておきます。これを忘れると、ゴムがよじれて漏れることがあるようです。

フィルターは手で取り付け、回せるところまで回してから工具を使います。締め付けトルクは、10~14N・m

ドレンボルトの取り付け

次はドレンボルトの取り付けです。

ドレンパッキン(ワッシャー)は新品に交換します。今回も社外品(外径22mm、内径14.2mm、厚み2mm)を使いました。純正品番は、94109-14000

古いパッキンがボルトに貼り付いてなかなか取れなかったので、ウォーターポンププライヤーで外しました。

ドレンボルトの締め付けトルクは40N・mです。

オイルの注入

N-WGN(JH1)の、フィルター交換時のオイル規定量は 2.6L です。

まずは 2.5L だけ入れ、スロープから降りて水平な所で微調整することにします。

なお、スロープを使ってオイル交換をする場合、一度エンジンを掛け地面に降りないとオイルレベルゲージが使えません。車体が斜めになっていると、正しく油面が読めないからです。

量が確認できていない状態で車を動かすのは少し不安ですが、2.5L(規定量 – 0.1L)入っていれば、スロープを降りるくらいでエンジンにダメージが入ることはないでしょう。

今回使用するオイルは「Mobil1 0w-20」。評判のいい化学合成油です。


Mobil エンジンオイル モービル1 0W-20 SP 化学合成油 4L 117606(Amazon)

ジョッキ容量の関係で、2回に分けて注入しました(1.5 + 1.0 で 2.5L)

ちなみに前々回のオイル交換から、ロングノズルのジョッキを使用しています。


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N-WGNのオイル注入口は割と奥まったところにあります。短いノズルを使っていた頃はこぼれやすく、注ぐのが大変でした。ジョッキを傾け過ぎると注入口に届く前にこぼれてしまいますが、傾きが足りないと注入口に届きません。

一方このノズルはかなりの長さがあるので安心して注げます。先端を注入口にあてがってから傾けるだけでOK。

オイル量確認

エンジンを掛け、1分以上アイドリング。スロープから下りて水平な場所でエンジンを停止し、3分以上経ってからオイルレベルゲージを確認します。

まだ、2.5L しか入れていませんが、ゲージの目盛りの間6割辺りまで入っていました。

イメージ↓

多すぎず少なすぎない無難な量だと思います。あえて追加する必要はなさそう。

古いオイルを十分抜き切れていなかったから、2.5Lでこの位置なのでしょうかね…? あるいは上限ピッタリまで入れると規定量の2.6Lということなのか? その辺がどうなっているのか気になります。

まあ、目盛りの上限~下限の間に収まっていれば問題はないのですけどね。

上抜き+フィルター交換の考察

ふと思ったのですが、フィルター交換の場合もオイルは上抜きしたほうが楽かもしれません。

確かに、フィルター交換ではスロープやジャッキが必要になるため、単純な上抜きオイル交換ほど簡単にはいきません。どのみち車体を上げるのだから下から抜けばいいという考えもあるでしょう。

それでも上抜きにはメリットがあると思います。ドレンボルトを外す必要がないだけでも、かなり面倒が減ると思うんですよね。

下抜きでやるとドレンボルトを外した時にオイルが勢いよく出てくるため、床や工具を汚すおそれがありますし、オイルが熱い場合は火傷の危険もあります。

対して上抜きならそれらのリスクを避けられます。

また、固着したドレンボルトを頑張って緩める必要がないですし、ドレンパッキンの交換も不要。締め付けトルクの管理もフィルターだけで済みます。

デメリットとしては、オイルパン最下部ドレンボルト付近に溜まっているオイルが抜けないかもしれないという点が挙げられます。上抜きのチューブがどこまで届くかですね……。

車種によるエンジン構造の違いもあるので一概には言えませんが、場合によっては少し残ってしまうかも。

とはいえ、多少古いオイルが残ったとしても実用上の問題はないはず。オイルのみ交換の際はフィルター内に古いオイルが残りますし。

それに、下抜きだからといって全部抜けるわけではないです。

そういうわけで、次からはフィルター交換の際も上抜きでやろうと思います。

おわりに

思っていたより長い記事になってしまいましたが、最後にもう一つ余談があります。手袋の話です。

今回はこれまでと違い、使い捨てではないニトリル手袋を使いました。

オイルで汚れた手でカメラを触るのが嫌なので、写真を撮影するたびに手袋を外します。使い捨て手袋の場合、外す際に裏返ってしまい再度着用するのが大変なんですよね。

向きを直す時に手が汚れたり、破れてしまったり……。

今回使ったやつは使い捨てより厚みがあるので裏返っても戻すのが簡単ですし、簡単に破れることもありません。とはいえ、手に汗をかくとくっついで脱ぎにくくなるのは難点です。

もっと分厚く硬い素材の着脱がしやすい手袋もあるのですが、細かい作業がしにくくなるので良し悪しです。

あと、カースロープは買って良かったです。思っていたよりも広いスペースが作れ、作業が格段にやりやすくなりました。他の整備にも使っていきたいですね。

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