固いエンジンオイル(10w-50)をYB125SPに入れてみた

バイクメンテ
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夏になったので固めのエンジンオイル(10w-50)を入れてみました。固いオイルを選んだ理由や交換後のインプレを書いてます。

※素人が書いた感想です。主観が入っていますし誤解や不正確な情報が含まれている可能性もあります。ご理解の上閲覧していただけると幸いです。

MEG-014 10w-50エンジンオイル

空冷エンジンは熱くなりやすい

夏になりました。連日30度超えでバイクに乗るのが辛い!走り出せば涼しいのですが信号待ちで止まるとめちゃくちゃ暑いです。

YB125SPのエンジンは空冷なので外気温の影響を受けやすく、熱を持ちやすいです。夏でなくても、ロングツーリング中に渋滞に巻き込まれるとエンジンが異常に熱くなります。

走行風で冷却するのでストップ・アンド・ゴーやノロノロ運転では十分冷やせません。

エンジンがとても熱くなると、アイドリング回転数が2000rpm近くまで跳ね上がります(通常時は1300rpm程度)。

エンジンの温度が上昇することでエンジンオイルの粘度が下がり(サラサラになり)、抵抗が少なくなることで回転数が上昇するものと思われます……たぶん(自信なし)。

熱でエンジンオイルが柔らかくなりすぎると、エンジンに悪い影響が出るかもしれません。

夏のロングツーリングに耐えられるよう何か対策をしたいと考え、固めのオイルを使ってみることにしました。

季節に応じてオイル粘度を変える必要は無い?

最近のバイクには一年中同じ粘度(メーカー指定)のオイルで良いという説もありますがどうなんでしょう?

10年以上前の整備本を見ると、夏と冬で粘度を変えたほうがエンジンの調子が良いと書いてあります。ちなみにシングルグレードのオイルが一番熱に強いそうです。

「最近のバイク」というのが水冷のインジェクション車を指すのなら、空冷でキャブ車のYB125SPは対象外です。実際、熱による悪影響でアイドリング回転数が上がりすぎてますし。

エンジンオイルの固さ(粘度)について

今回使うエンジンオイルの粘度は10w-50です。この数字の意味についてわかったことを少し書きます。

10w-50の左側(10w)は低温時の粘度(柔らかさ)を示しています。寒い時の始動性に関係し、数字が小さいほど低温で固まりにくくなります(寒くても柔らかい)。つまり数字が小さいほど寒い冬でもエンジンが掛かりやすいのです。

右側(50)は高温時の粘度です。数字が大きいほど高温時の粘度が高くなります。つまり数字が大きければ、エンジンが熱くなった時もオイルが固めだということです。

高温時も適度な固さが維持されるということは、ノロノロ走行でアイドリング回転数が上がりすぎるのを防げるかもしれません。

粘度だけでは決まらない?

ただ難しいのは熱に対する強さが粘度のみで決まらないという所。ベースオイルの品質によって油膜の強さが変わってくるらしいです。

安物の10w-50を使うより高級な10w-40を使った方が熱に強いかもしれないということ。一筋縄では行きません。

その上添加剤でも変わるとか変わらんとか…???。何も入ってない10w-50より添加剤入りの10w-40のほうが油膜が強いという話も…。

ネット上にはいろんな説が…

ネット上を見てもオイルに関して様々な説がありどれが正しいのか謎です。エンジンオイルを固くしても全く無意味という極端な説もあります。

一方で固いオイルを入れたらオーバーヒートしにくくなったという体験談もあり判断に困ります。

ただ、指定より固いオイルを入れたせいでエンジンが壊れることはまず無いようです。(そうは言っても、固すぎて各部に行き渡らないと部品を傷める危険性がゼロではないですよね…。まあ、指定から大きく外れていない限りは大丈夫でしょうし、十分な暖機で防げるとは思いますが。)

疑問は多いですが、実際に固いオイルを入れてフィーリングがどう変わるか試してみることにしました。

柔らかすぎるのはNG

なお、指定より柔らかいオイルを入れる(例:10w-40指定のバイクに10w-30)と、油膜切れを起こしエンジンが壊れるリスクが有り危険みたい。

大丈夫という説もありましたが絶対にやりたくはないです。この説は流石に怪しさ満点です。それが本当ならみんな0w-20の省燃費オイルを入れればいいということになってしまいます。

それにしてもネット情報は玉石混交、正しい情報を見分けるのに苦労します。

固いオイルを使うデメリット

指定より固いオイルを使うと当然エンジン内の抵抗が大きくなります。その分エネルギーのロスが大きくなり燃費が悪化します。吹け上がり(回転数の上昇)も多少緩やかになります。

真夏のロングツーリング(長距離走行)という特殊な条件で使用するので固めのものを入れることにしました。

ですが、普通に乗る場合メーカー指定の粘度から大きく外れたオイルを使うメリットはないようです。

余談ですが、通算走行距離が長く部品と部品の隙間が広がったエンジンや、オイル上がり、下がりを起こし白煙が出るエンジンの場合は固めのオイルを入れると調子が良くなるようですよ。

まだ自分のYBは10000kmも走っていないので関係のない話ですが。

AZのエンジンオイルを使うことに

YB125SPのマニュアルによれば10W-30が指定粘度です。

夏でもこまめに休憩しながら走り渋滞に巻き込まれないなら、メーカー指定の10w-30か10w-40程度で十分行けるような気はします。

ですが今回は変化がわかりやすそうなので10w-50をチョイスしました。実験ですね実験。

AZの10w-50です。本体が1000円程度で送料無料と安いですが、全合成油(100%化学合成)だったので品質は良さそう。そういうわけでこの製品を選びました。

なお、以前使ったカストロールのオイルは部分合成油でした。


【送料無料】AZ MEG-014 バイク用 4Tエンジンオイル10W-50 SM/MA2 1L [FULLY SYNTHETIC/全合成/化学合成油] 4サイクルエンジンオイル/4ストオイル

SMグレードなので品質は最高レベル。安く手に入るのはAZ直営店だからでしょうか?

今回は1Lを買いましたが4Lや18Lはさらに割安になってます。


古いオイルを抜く

オイル交換ネタは前にも書いているので詳細は省きます。

17mmのメガネレンチでドレンボルトを緩め、古いオイルを排出。

17mmのメガネレンチとドレンボルト

古いエンジンオイルを鍋に

ドレンワッシャー(ドレンパッキン)は、ボルトとエンジン本体の間で潰れることで隙間を埋めオイル漏れを防ぎます。

下の写真の左が新品右が使用済みです。

両方共ヤマハ純正90430-12227ですが、伸びて大きくなっているので別物のように見えますね。

ドレンワッシャー比較

社外品を購入する場合は、内径12mm(M12)のアルミ製ドレンワッシャーを選びましょう。

あと、YB125SPのドレンボルト締付けトルクは20Nmです。締めすぎに注意。

オイルジョッキ無しでも入る?

AZ MEG-014 バイク用 4Tエンジンオイル10W-50 1Lですが、容器に注ぎ口が付いているのでオイルジョッキに移す必要が無さそうです。

注ぎ口は塞がれておりニッパーなどで切り取りって注ぐのですが意外と入れにくい。最後まで注ぎ切るのが大変でした。容器の凹んだとこに残ったオイルを出すのが難しいです。

下手するとこぼれます。素直にオイルジョッキを使っておけばよかったと後悔。

オイルの注ぎ口をカットした所

10w-50を入れてみた感想

始動性は問題ありません。一発でエンジンがかかります。wの部分は以前と変わらず10wのままなので当たり前ではありますが。

メカノイズが若干静かになった感じがします。エンジンのアイドル音トトトトトや、発進時のトロロロロロという音のうるささがマシになったような…?

固いオイルを入れて音が静かになるというのはセオリー通りですが、プラシーボ効果の可能性も。予備知識ゼロだと有意な変化はないかもしれません。夏なので蝉の声にかき消されてるだけかも?

吹け上がりはやはり若干悪くなりました。アクセルをひねっても回転数の上昇が緩慢です。

オイルの固い感じがスロットル操作からも伝わってきます。ひねっても回転数が付いてこない感覚です。なんか重い…。

ですがこれはエンジンをかけ暖機後10分くらい走った時の感想。もう少し走ってエンジンが熱くなったら問題なく吹け上がりますし、重い感じもしません。

むしろ加速にパワフル感があります(これまたプラセボかも?)。暑い夏なら粘度10w-50の固いオイルでも問題無さそうです。

おわりに

夏になってからツーリングに行っていません。せっかく固いオイル入れたのですが長距離走行でどうなるか未だ試せず…。エンジンより先にライダーが暑さでやられそうなのでなかなか出かける気になれないですねえ。

(追記)寒い冬場の使用感について

交換距離の2000kmを走ること無く冬が来てしまいました。今年は秋の天気が悪くてあんまり乗れなかったんですよね(言い訳)。

せっかくなので10w-50のまま冬の早朝に走ったインプレを書きます。ホントは柔らかいのに変えたほうが良いのでしょうけどもったいないので。

気温が10度以下でも始動に問題はありませんでした(個体差があるでしょうが自分のYBの場合一発で掛かります)。始動性に関わる左側の数字が 10w なので理屈の上ではマイナス25度まで使えるらしいですよ。

問題は寒いせいでエンジンがなかなか暖まらないこと。エンジンが暖まらないとオイルも固いままです。

気温が5度前後になると、2分くらい暖機してから走ってもエンジンがスムーズに回らないです。スロットル開けても回転数がぜんぜん付いてきません。夏場とは比べ物にならないくらい重~い感じがします。抵抗感がすごい。

暖まってしまえば夏だろうと冬だろうと変わらないのですが、そこまでの時間がね…。気温が5度を下回る場合、30分以上走らないと調子が出ない感じ。まぁ、遅いけれど走れないことはないです。

そろそろ交換距離が来るので10w-30に入れ替えて、寒い時のフィーリングがどう変わるか試してみようと思ってます。

◆関連記事:ホンダの鉱物油ウルトラG1を入れてみた(YB125SPオイル交換)

 

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