中古で買った20年落ち16万キロ走行のエブリイ(DF51V)をメンテナンスしました。
この車は年式や走行距離から分かるように大分古びていて、あちこちにガタが来ています。
特に気になるのはアイドリング時の振動。信号待ちで車体がブルブル、ガタガタと強烈に震えます。
振動の出やすい3気筒エンジンとは言ってもここまで酷いのは流石におかしいです。どこかに不具合があるのでしょう。
ネットで調べてみると考えられる原因が色々と載っていました。その中から取り敢えず素人でもできそうなスパークプラグとエアクリーナーのチェックをしてみることにしました。
エンジンルームを開けてみる
エブリイ(DF51V)のエンジンは後輪の近く、荷室の下に入っています。後部座席を収納しマットを剥がすとメンテナンス用の開け口があります。
なんか純正っぽくないフタです。黒いし周りより新しい感じ。エアコン修理済みらしいのでその時に交換したのかも。
4箇所のボルトを緩めフタを外すとエンジン等々が見られます。
プラグ交換とは関係が無いのですが何かのホースにヒビが入っています。古い車なので経年劣化でしょう。
新品に取り替えるのがベストですが、お金をかけたくないので応急処置で済ませます。耐熱のテープか何かを巻いておきます。
スパークプラグ外し
バイク(YB125SP)用に買った「キタコ(KITACO)マグネット・プラグソケット」を使います。Hex(六角対辺)が16mmのプラグ用。たまたまエブリイ(DF51V)のプラグも同サイズでした。差込角は3/8インチサイズ。
これはソケットレンチにつなげて使うプラグレンチの一種です。プラグは奥の方にあり、ただつなげただけでは届かないので間にエクステンションバーをはさみました。
まずプラグコードを外すのですが、とても抜きにくかったです。このエンジン、前傾してるんですよね。手前の床が邪魔でなかなかうまく抜けません。
汚れたエンジン。12バルブをアピール。車体に「12VALVE」と書かれている古いアクティを見たこともあります。当時はそれがセールスポイントになったのだと思われます。
スパークプラグはかなり奥の方に入ってます。思ってたより深い所にありました。エクステンションバーを付けてもこれ。
バイクとは全然違うなあと思いました。YB125SPのようなネイキッドバイクはエンジンが露出しているし、プラグ位置も深くないのでいじりやすいです(↓)。
悪戦苦闘してなんとかプラグを外すことが出来ました。最初は普通にレンチで回し、手応えがなくなったら上のレンチ部を外し、エクステンションバーを掴んで手回し。
マグネットにくっついてプラグが外れます。便利ですね~これ。思わず笑顔になりました。
プラグは汚いです。少なくとも新品ではないですね。納車前の整備で変えてくれてない模様。でも極端に状態が悪いわけでもなさそうです。
ベテランが見れば焼け具合などからエンジンの状態を読み取れるかもしれませんが、素人の筆者には無理です。
アイドリング時に振動が出る原因がプラグなのかよく分かりません。どうも違うような…。古くはなっているみたいなのでとりあえず交換してみます。
プラグを買いにカー用品店に行ったのですが在庫がありませんでした。在庫を持たず取り寄せのみとのこと。田舎だからでしょうか。その後ホームセンターにも行ってみたけどありませんでした。
仕方ないのでネット通販で購入しました。105度までOKの耐熱テープと一緒に注文(チューブのヒビ補修用)。すぐに手に入らないのが悔しいですね。田舎はネットがないと何も買えない…。
注文したスパークプラグは「NGK 3932 DCPR7E」です。
「DCPR7E」は取付ネジ径が12.0mmなので、15~20N mで締め付けます。プラグ取り付けの詳細はNGKの公式ページに書いてあります。品番一覧表から取付ネジ径が調べられます。
新品はピカピカで綺麗です。
プラグソケットとエクステンションバーを付けたトルクレンチで締め付けて完了です。
残念ながらアイドリング時の振動に変化は見られませんでした。
エアクリーナーエレメント交換
エアクリエレメントですが、奥の方(車両後方側)にある箱に入ってます。蝶ネジを回すとフタがポロッと外れてその中にありました。
これも取り出しにくい!他の部品や床が邪魔です。プラグの時も思いましたが整備性の悪い車ですねこれは。エンジンが床下に入っているせいでしょうか。
エレメントは汚れているようですが使えないほどではないかも。中古車なので前回交換時の走行距離、日付は不明。一応変えておきます。
エレメントはIHC.MonotaRO(モノタロウの個人向け通販サイト)で互換品を購入。純正よりだいぶ安かったです。「モノタロウ エアーフィルター SA-85」というやつで、税込669円。
新品は真っ白で全然違いますね。ひだの感じが前のと違いますが他のサイズは一緒で問題なく取り付けられました。
結局プラグとエアクリを変えてもアイドリング時の振動には変化がありませんでした。ですが不思議なことに半月くらい乗ったら振動が小さくなりました。理由は不明です。
追記:点検に出したらディストリビューターが駄目になっていると言われました。各スパークプラグに送る電流を分配する装置らしいです。プラグを変えても大元が壊れていたら意味がないということか。
部品代が新品で7万円もするらしいので困りました。アイドリングが変なだけで普通に走るし変えなきゃ駄目なのかなぁ…。変えるとしてもヤフオクのやっすい中古部品にします。
エンジン音対策
この車はギアが3速ATなので60キロでもエンジン回転数が高くなり、かなりうるさいです。
上の写真で分かるようにエンジンは鉄板で蓋をしてあるだけ。遮音材も何も入っていないので車内に轟音が響き渡ります。耳が痛くなるので遮音材を敷きました。
関連記事:3ATの軽バンで高速を走ったら騒音が酷かった話【エブリイDF51V】
使ったのはホームセンターで売られていた「高機能スポンジ カームフレックスF2」なるもの。「プリンター・エンジン部発電装置等の騒音・共振防止の実績あり。」とのことなので効果が期待できそうです。
後部座席を畳みフラットにして荷室全体に敷きました。
上にプラダンを乗せ、最初から付いていた汚れ防止のシートを被せ完成。試しに走ってみたところ、そこそこエンジン音を抑えられていました。十分に効果アリです。
ただ、エンジン音が静かになった分ロードノイズが目立つように…。床や壁に遮音材が入っていないのでこうなります。商用バンとは言ってもコスト削減優先で快適性が犠牲になっているのは残念です。
アイボルト取り付け
バイクを積む時ベルトやヒモで固定したいのですが、フック類が付いて無いんですよねこの車。そこでアイボルトを取り付けることにしました。
はじめからあったネジ穴にM6のアイボルトをねじ込んで終わりです。無かったら丈夫そうな場所を探して自分でネジ穴あけです。
原付が積めました。アイボルト、運転席と助手席のパイプ部、後方のバーそれぞれからベルト引っ張って固定。
感想
消耗品を交換しても体感できるほどの変化はありませんでしたが気分は良いです。
ただ、いつ壊れて廃車になるか分からないボロ車に手を入れる意味があるのか自問自答。
あと、いくら貨物車といっても、ここまで騒音対策がお粗末なのは残念ですね。高速を走ると耳が壊れそう。買い換える時には中古でもいいのでもう少し快適な車に乗りたいです。
※おことわり:素人の作業記録です。もしこの記事を参考に作業をしてトラブル等が起こっても筆者は一切の責任を負いかねます。自己責任でお願いいたします。