20年落ち中古車にETC車載器を取り付けてみた【エブリイ DF51V】

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中古で買った軽バン、エブリイ DF51V(20年落ち、走行16万km超え)に、DIYでETC車載器を取り付けた記録です。

※素人の作業記録ですので誤りが含まれているおそれがあります。もし、この記事を参考に作業される場合は自己責任でお願いいたします。

ETC割引は大きい

このエブリイ(DF51V)はノンターボの軽で3速AT、そこそこ車重もあるので高速を走るのは辛く、利用頻度は多くありません。

とはいえETC割引はかなり大きく、たとえ利用回数が少なくても通常料金を払うのは損をしている気がして悔しいです。

ETCを利用したいのですが、取り付け費用が高いとなかなか元が取れません。カー用品店やディーラーに頼むと「本体+工賃」でどんなに安くても1万円以上はするようです。

そこで、少しでも安く上げるため、ネット通販で安価なETC車載器を購入し自分で取り付けることにしました。

セットアップ込みの車載器

ネットでETC車載器を買うときは「セットアップ込み」の商品を選ぶのが良さそうです。

セットアップとはETC車載器にナンバーなど車両情報を書き込む作業のこと。個人ではできないので登録店でやってもらうことになります。

ネットで未セットアップの本体を買い、実店舗(カー用品店など)にセットアップを依頼することも可能ではあります。

ただし、3000円程度のセットアップ料が必要。本体と合わせた総額ではネットで込みのを買うより割高になる場合も。

ネットで「セットアップ込み」の商品買う場合、必要な書類(車検証のコピーや委任状など)を販売店に送ってセットアップをしてもらい、セットアップ済みの車載器が届きます。

送料なども合わせて6000円程度で入手できました。

車載器に必要な電源

ETC車載器が動作するには電気が必要です。充電式ではないので線をつないで車から電気を取ることになります。車載器取り付け作業のメインは電源との接続です。

車載器によって、二種類の電源(常時&ACC)に繋ぐものと、一種類(ACCのみ)でよいものに分かれるようです。

今回購入した車載器はACC電源だけで良かったのですが、ニ種類必要なタイプだと勘違いしていて、説明書を見るまで気が付きませんでした。

常時電源

その名の通り常に電気が流れている。エンジンが掛かっていなくても、キーを抜いていても通電。

ACC電源

アクセサリー電源。最近の車だと「プッシュスタートボタン一回押し」状態で電気が流れます。以前の車だと「キーを一段階まわした所にあるACC表記の位置」で通電。

エンジンを掛けなくても電気が使え、ボタンやキーをオフにすると電気が止まります。

電源を取る方法

今回はエーモンの「ヒューズ電源」というのを利用してヒューズボックスから電気を取ります。ヒューズを外し、差し替えるだけで電気を取り出せるという便利なアイテム。

ただ、一部の玄人に言わせるとヒューズから電源を取るのは邪道らしいです。「ヒューズはヒューズであって本来電源を取る所じゃない!」とのこと。

とはいえ、素人にとってはパネルを外して必要な配線を探すのは大変ですし、線を間違えて機器を壊してしまうおそれも…。そういうわけでヒューズから取ります。

素人は素人仕事で十分。安全に作業ができて普通に使えればそれで満足です。

「平型」の「15アンペア用」ヒューズ電源を購入。ヒューズ形状やアンペア数は車種によって違います。店頭で現物と見比べながら慎重に選びました。

ちなみに現行国産車で「平型」を使ってる車種は少ないらしいです。「ミニ平型」「低背」が主流。

ヒューズボックス

ヒューズボックスの場所ですが、エブリイDF51Vの場合、運転席の足元左足の上ぐらいにありました。

フタにはどのヒューズがどこに繋がっているか丁寧に書いてあります。マニュアル類を一切持っていないのでありがたい…。

ヒューズボックスの中はホコリだらけでした…。20年でたまったホコリか…。めったに触らない部分だから掃除される機会がないのでしょう。

常時電源のヒューズ

常時電源は「HAZARD HORN」のヒューズから取れそうです。ハザードランプとクラクションに繋がってるやつ。キーを抜いていてもハザードは光るしクラクションもなりました。

「TAIL STOP」というブレーキランプ灯のヒューズも常時電源ですが、万一ヒューズが切れた時に影響が少ない方を選びたいのでやめました。

ハザード、クラクションが使えなくなるより、ブレーキランプが付かなくなるほうが危険性が高いかなと。(実際にどちらがより安全かは断言できません。)

なお、ヒューズ電源には別のヒューズが付いていて電気を取りすぎないようになっているので、よっぽどのことがない限り大元のヒューズが切れることはなさそう。

ACC電源のヒューズ

ACC電源は「RADIO CIGAR」のヒューズから取ります。ラジオ(オーディオ)とシガーソケットに繋がるヒューズです。

これこそアクセサリー。走行に直接的な影響を及ぼす機器に繋がっておらず、安心して使える電源です。

ちなみに、この車種の「IG・COIL METER」ヒューズは車の走行に関わる重要な部分に繋がっていると思われます。

コンピュータ(ECUとか)もこれに繋がってるんじゃないかな。下手に触らないほうが良いヒューズの気がします。

※「RADIO CIGAR」と書いてあってもそれがACC電源とは限りません。ヒューズがどの機器に繋がっているかや、どの種類の電源を使っているかは車種によって違うので注意。

検電テスターでチェック

予想通りの電源かどうか検電テスターで確認します。これもエーモン製で、電気が通っていると持ち手が赤く光ります。


エーモン 検電テスター A49

テスターのクリップを、車体の金属むき出しの部分(ボディアース)に繋ぎます。そして、針の部分をヒューズの金属部分(下の写真)にあてて光るかチェック。

上の写真のヒューズは撮影しやすいよう取り外した状態のものです。チェックはヒューズボックスに繋がった状態で行います。

常時電源を確認する場合、キーオフ状態で光ればOK。ACC電源はキーオフで光らず、一段回したACCの所で光れば良し。

予想した通り、この車種の「HAZARD HORN」は常時電源、「RADIO CIGAR」はACC電源でした。

ヒューズ差し替え

なんとなく車載器の説明書を眺めると必要なのはACC電源だけと書いてあってびっくり。常時電源はいらなかったみたいです。ヒューズ電源2つ買っちゃったよ…。

気を取り直しACC電源の「RADIO CIGAR」ヒューズを抜き、ヒューズ電源と差し替えますが注意点が一つ。ヒューズ電源には差し込む向きがあるんです。

ヒューズボックスのヒューズを抜いた部分に電極が2箇所あるのですが、それらを検電テスターで調べます。光る方に電気が来ています。

電気が来ている側に、ヒューズ電源の線が付いている側(下の写真)を繋ぎます。

付きました。

車載器の配線と接続

電源と車載器をつなぎます。

車載器側の電源コードにオス、ヒューズ電源側にメスのギボシ端子がついており、ただ差し込むだけで接続完了。加工不要で楽ちんでした。

配線の接続コネクター(プライヤーで挟むだけのやつ)を用意していたものの、使わずじまい。

車載器を貼る場所

車載器本体を付属の強力な両面テープで貼り付けるのですが、どこに付けるか悩みました。

この車は4ナンバーの貨物車だからか人間用の空間は最小限しか取られておらず、運転席の周りも狭いです。

平らで貼り付けられそうな場所はいくつかあるのですが膝に当たってしまいます…。

悩んだ挙げ句、使うことのない灰皿を外して空いたスペースに取り付けることにしました。オーディオの下辺りです。

(上の写真に写っているシガーソケット裏の配線は電源を取るのによく利用されるらしい)

ついでにオーディオ下のパネルも外します。ネジ一本で外れました。

ボディアースに使えそうな金属部分発見。検電テスターも光ったのでOK。車載器からのアース線を繋ぎました。(ネジは塗装されてますが、端子と金属部分が接しているので大丈夫だと思います。)

アンテナ取り付け

フロントガラス(またはダッシュボード)にアンテナを取り付けます。

取り付けの条件が色々あってやり方がまずいとゲートが開かないみたい。角度とか高さとか。説明書で確認します。

角度や高さは大丈夫だったのでフロントガラスに両面テープでペタッと貼り付け。

なお、粘着力は強力で一度貼ったら貼り直すのは困難です。若干曲がったけど妥協しました。

見た目を良くするため、アンテナ線は内張りを剥がして裏側を通します。ところがこの車のピラーには樹脂製の内張りがなく、塗装された金属がむき出しになっています。

仕方がないので「配線止めテープ」を利用してアンテナ線を固定。

配線は隙間を通ってパネル裏側へ。ここからは隠せます。結束バンドで既存の配線などと固定し、じゃまにならないよう車載器まで持っていきます。

車載器を起動

アンテナ線と電源の線をそれぞれ車載器本体と繋ぎ、キーをACCへ回し動作確認。カード差込口が光って案内音声が流れました!うまくいったようです。

あとは灰皿の跡に両面テープで車載器を固定、パネルを戻して出来上がりです。

思っていたよりいい感じの見た目に。ここなら邪魔にもなりません。

車載器のすぐ上のパネルは灰皿の前面に付いていたもの。両面テープで貼って隙間をふさいでいます。

配線の取り回しなど手間はかかりますが、作業自体は難しくありませんでした。ETC車載器を安く取り付けられて満足です。

とはいえ、めちゃくちゃ安いというわけでもありません。本体(セットアップ込)が約6000円。ヒューズ電源、検電テスター、配線止めテープで約1000円。合計約7000円。

もし全部込み1万円で取り付けてくれる店があるとしたら節約できる額は3000円程度。手間を考えると悩むところですね。

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