リアブレーキ整備2(マスターシリンダーOH)【VTR250レストアpart16】

VTR250レストア
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ヤフオクで買ったVTR250(W、初期型)の整備記録その16。今回はリアブレーキ整備の続き。マスターシリンダー(リア)のオーバーホールをします。

当初はブレーキキャリパーだけ整備して終わる予定だったのですが、キャリパーが予想以上に汚れていたのでマスターシリンダーもOHすることにしました。

古い車体ですし遅かれ早かれシリンダーのOHは必要になります。後でやるとなるとフルードを再度入れ替えることになるので二度手間。同時にやったほうが無駄が少ないと思いました。

前回:リアブレーキ整備1(キャリパーOH)【VTR250レストアpart15】

注意点とおことわり

ブレーキ整備でミスをすると止まれなくなり命に危険が及びます。自信がない場合はプロに頼むのがベストです。

また、この記事を見て整備をして問題が発生しても筆者は一切の責任を負いかねます。ご了承の上、自己責任で整備していただきますようお願いします。

取り外し

まず車体からマスターシリンダーを外します。シリンダー本体(見えてる部分)は外しやすいです。ボルト二本。

てっきりトルクスだと思ってT30で外しましたが、微妙にサイズが合ってない感じが…。

よく見ると六角穴でした。

ボルトが塗ってありますが、工具が当たる部分は塗装しても剥げやすい。これは手抜き塗装で、なるべく部品を外さずマスキングも最小限だったのでボルトも塗られただけ。

見た目にこだわりがあるのでなければボルト類は塗らないほうがいいと思います。

 

上は外れました。

問題は下側。

割りピンで固定されているのですが、隙間が狭くて外しにくい。

上を引っ張って触りやすくしましたが……

割りピンが古くなっているのもあって全然抜けません。埒が明かないのでドリルで破壊して外しました。部品は新品に交換です。

カップも合わせて外しました。

抜けるフルードは抜いておきます。キャリパーOH時に大半は漏れ出たようでほとんど残っていませんでした。

ホース端の金属部分はけっこう錆びている。

マスターシリンダー側のオイルボルトを外します。12mm。

 

次に側面のコネクタを留めているスナップリングを外します。

アストロプロダクツのヘッド交換式スナップリングプライヤーを買いました。

税込473円でした。安いのに色々なヘッドが利用できコスパ良し。ただ、組み立て方の説明が無いのと、ヘッドをガッチリと固定できるわけではないため強い力を掛けづらいのが難点。

交換式でないほうが扱いやすいとは思いますが、たまにしか使わないのでこれで十分です。問題なく外せました。

コネクタを引き抜きます。

かなり固かったです。

Oリングも外しておきます。

内部にはチリのような汚れが溜まっていました。オーバーホールしてよかった。

次に下の部分。

ブーツを引っ張り出す。

こっちにもスナップリングがありますが、奥まっていてなかなか外しにくい。

スナップリングを外すとプッシュロッドが取れます(↓写真の丸)。

上の穴から棒で押すとピストンが出てきました。

このままではブーツが外せないのでロッドの下のパーツとナットを外します。

ブーツ取り出し完了。

部品交換と組み立て

マスターシリンダーとカップを中性洗剤で洗いました。ブラシでゴシゴシと。

ホースのコネクタが付いていた部分には汚れが強力にこびりついていて取るのが大変でした。

マイナスドライバーでこすって落としたけど、力を入れすぎると傷がつくおそれがあるのであまりよくないかも。

穴の詰まりもチェック。

カップには変色している部分があったけれど漏れていないので再利用。曲げるような力が加わって変色した感じ。

ピストンセット

純正部品のマスターシリンダーピストンセット(43520-MJ6-305)を注文。並べて古いのと比較。

ゴムのリングが2つありますが、それぞれ形が違うので注意。

上(スプリング側)に付けるゴムには溝(刻み目)が入っています。

溝以外の見分け方は穴の大きさ。穴が小さい方が上(スプリング側)に付く。古いほうの部品を並べて見比べながら組むとミスを防げます。

 

ピストン外周にブレーキフルードを塗布。ゴムをはめ込むのですがこれが大変でした。穴が小さくかなり伸ばさないと入らない。

本来は専用工具を使うようですが持っていないので、ブレーキフルードをたっぷり塗って力ずくで押し込みました。

なんとか入りましたがゴムを傷めるリスクがあります。

やはり専用工具を使ったほうが安心ですが、シリンダーカップインストーラーやカップロケットと呼ばれる工具は使用頻度が低いのに値段が高いのが難点。

それ以前にバイク整備に使えるサイズが一般向けに売られているのかも不明。四輪車用でサイズが大きいやつならすぐに見つかるのですが。

代用品としてボールペンのキャップやコーキング剤のノズル、キボシカバー等が使えるようなので、そちらを使用したほうが良さそう。多少の加工は必要かもしれませんが安いです。

 

ピストンをシリンダーに入れました。プッシュロッドが当たる部分にはシリコングリスを塗ります。

プッシュロッドを取り付けスナップリング(サークリップ)で固定。

ブーツを付ける。押すとはまるようになっている。

プッシュロッドを組み立てた後は長さを調節。ネット情報によれば99±1mm。

コネクター

シリンダー側面にコネクターを取り付け。分解の逆なので特に難しい点はなかったです。

純正部品の番号は以下の通り。

91212-422-006:Oリング
43503-KS6-701:コネクター
43517-KS6-701:サークリップ

Oリングにはブレーキフルードを塗布。

コネクターを押し込み、サークリップ(スナップリング)で固定。

コネクターにつながるホースも新品交換。43512-KFK-006。

ホースのクランプは、43514-KS6-701。両端分で2個必要。

 

マスターシリンダーOHはここまで。車体取り付けに続きます。

リアブレーキ整備3(キャリパー、マスターシリンダー取り付け)【VTR250レストアpart17】

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